2013年12月13日

ベーチェット 病

ベーチェット 病とは、西ヨーロッパやアメリカでの発症は希ですが、極東から地中海までの幅広いが限定された範囲のシルクロード沿いに多く発症するとされ、1937年にトルコのベーチェット教授が初めて報告しました。

この病名、Behcet’s diseaseも報告医師の名にちなんでいます。

粘膜、皮膚、眼、外陰部を主とする全身の諸臓器に、急性病変を反復して形成しながら、遷延経過をとる難治性の疾患で、病因は、現在でも明らかではないのです。

やっかいなのが、「これは、ベーチェット病」と即座に診断できる血液検査がないことや、

主症状がすべて出現したとき、診断はそれほど難しくはありませんが、副症状が主体になるときは、診断が困難になることです。
posted by be-chetto at 17:07| ベーチェット 病 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月12日

ベーチェット 病 症状 その1 主症状

ベーチェット 病の臨床症状は、「 主症状 」と 「 副症状 」とに区別されます。

【主症状】
@ 口腔粘膜のアフター性潰瘍
  口唇、頬粘膜、舌、歯肉、口蓋粘膜に円形の境界鮮明な潰瘍ができます。

  初発症状としてもっとも頻度の高い症状ですが、経過を通じて繰り返して起こることも特徴です。

A 皮膚症状
 a)結節性紅斑
 b)皮下の血栓性静脈炎
 c)毛嚢炎様皮疹、座瘡様皮疹

 下腿伸側や前腕に結節性紅斑様皮疹がみられます。
 病変部は紅くなり、皮下に硬結を触れ、痛みを伴います。
 座瘡様皮疹は「にきび」に似た皮疹が顔、頸、胸部などにできます。下腿などの皮膚表面に近い血管に血栓性静脈炎がみられることもあります。
 皮膚は過敏になり、「かみそりまけ」を起こしやすかったり、注射や採血で針を刺したあと、発赤、腫脹、小膿疱をつくったりすることがあります。

B 眼症状
 a)虹彩毛様体炎
 b)網膜ブドウ膜炎(網脈絡膜炎)
 c)上記a、b を経過したと思われる虹彩後癒着、水晶体上色素沈着、網脈絡膜萎縮、視神経萎縮、併発白内障、続発緑内障、眼球癆

 この病気でもっとも重要な症状です。
 ほとんど両眼が侵されます。
 前眼部病変として虹彩毛様体炎が起こり、眼痛、充血、羞明、瞳孔不整がみられます。
 後眼部病変として網膜絡膜炎を起こすと発作的に視力が低下し、障害が蓄積され、ついには失明に至ることがあります。

C 外陰部潰瘍口腔粘膜のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状

 男性では陰嚢、陰茎、亀頭に、女性では大小陰唇、膣粘膜に有痛性の潰瘍がみられます。
 外見は口腔内アフタ性潰瘍に似ていますが、深掘れになることもあり、瘢痕を残すこともあります。
posted by be-chetto at 17:06| ベーチェット 病 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ベーチェット 病 症状 その2 副症状

【副症状】 
@ 変形や硬直を伴わない関節炎
 膝、足首、手首、肘、肩などの大関節が侵されます。
 典型的には腫脹がみられます。
 非対称性で、変形や強直を残さず、手指などの小関節が侵されない点で、関節リウマチとは異なります。

A 副睾丸炎
 男性患者の約1割弱にみられます。睾丸部の圧痛と腫脹を伴います。


B 回盲部潰瘍で代表される消化器病変
 腸管潰瘍を起こしたとき腸管型ベーチェット病といい、腹痛、下痢、下血などが主症状です。
 部位は右下腹部にあたる回盲部が圧倒的に多く、その他、上行結腸、横行結腸にもみられます。
 潰瘍は深く下掘れし、消化管出血や腸管穿孔により緊急手術を必要とすることもあります。


C 血管病変
 この病気で大きな血管に病変がみられたとき、血管型ベーチェット病といいます。
 圧倒的に男性に多く発症します。
 動脈、静脈ともに侵され、深部静脈血栓症がもっとも多く、上大静脈、下大静脈、大腿静脈などに好発します。
 動脈病変としては動脈瘤がよくみられます。

D 中等度以上の中枢神経病変
 神経症状が前面に出る病型を神経ベーチェット病といいます。
 難治性で、男性に多く見られる病型です。
 ベーチェット病発症から神経症状発現まで平均6.5年といわれています。

 大きく髄膜炎、脳幹脳炎として急性に発症するタイプと、
 片麻痺、小脳症状、錐体路症状など神経症状に認知症などの精神症状をきたし慢性的に進行するタイプに大別されます。

 個々の患者の症状は多彩です。
 慢性進行型は特に予後不良で、あまり治療も効きません。最近は眼病変の治療に使うシクロスポリンの副作用による急性型の神経症状が増加しています。また、喫煙との関連も注目されています。
posted by be-chetto at 17:04| ベーチェット 病 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ベーチェット 病 治療

ベーチェット 病の副症状が主体となる時は、ベーチェット病の病状は非常に多様になります。

従って、すべての病状に対応できる単一の治療があるわけではありません。
個々の患者の病状や重症度に応じて治療方針を立てる必要があります。

主症状に関しては、寛解、再燃を繰り返す事が多く、10年くらいたつと病気の勢いは下り坂となり、20年くらいをこえるとほぼ再燃しないと言われています。

しかしながら、「眼病変」は、治療が遅れると失明することもあり、若年者の失明の重大な原因の一つとなっています。

ここでは、代表的な事例を掲載します。
(難病情報センターより)

@ 眼症状:
 虹彩毛様体など前眼部に病変がとどまる場合は、発作時に副腎皮質ステロイド点眼薬と虹彩癒着防止のため散瞳薬を用います。

 視力予後に直接関わる網膜脈絡膜炎では、発作時にはステロイド薬の局所および全身投与で対処します。
 さらに積極的に発作予防する必要があり、その目的でコルヒチンやシクロスポリンを使用します。
 2007年1月、世界に先駆けてわが国で、インフリキシマブ(抗腫瘍壊死因子抗体)が難治性眼病変に対して保険適用となり、従来の治療薬にない素晴らしい効果を示しています。

A 皮膚粘膜症状:
 口腔内アフタ性潰瘍、陰部潰瘍には副腎ステロイド軟膏の局所塗布が効くことが多く、また、口腔ケアや局所を清潔に保つことも重要です。
 また内服薬としてコルヒチン、セファランチン、エイコサペンタエン酸などが効果を示すことがあります。

B 関節炎:
 コルヒチンが有効とされ、対症的には消炎鎮痛薬を使用します。

C 血管病変:
 副腎皮質ステロイド薬とアザチオプリン、シクロフォスファミド、シクロスポリンAなどの免疫抑制薬が主体です。
 また、我国では深部静脈血栓症をはじめ血管病変に対しては抗凝固療法を併用することが多いのですが、諸外国ではこれに異論を唱える研究者もいます。
 動脈瘤破裂による出血は」緊急手術の適応ですが、血管の手術後に縫合部の仮性動脈瘤の形成などの病変再発率が高く、可能な限り保存的に対処すべきとの意見もあります。

D腸管病変:
 副腎皮質ステロイド薬、スルファサラジン、メサラジン、アザチオプリンなどを使用します。
 難治性であることも少なくなく、最近では、TNF阻害薬の有効性が報告され、その効果に期待がもたれています(保険適応外)。
 消化管出血、穿孔は手術を要しますが、再発率も高く、術後の免疫抑制剤療法も重要です。

E 中枢神経病変:
脳幹脳炎、髄膜炎などの急性期の炎症にはステロイドパルス療法を含む大量の副腎皮質ステロイド薬が使用され、アザチオプリン、メソトレキサート、シクロホスファミドなどの免疫抑制薬を併用することもあります。
 精神症状、人格変化などが主体とした慢性進行型に有効な治療手段は乏しいのですが、メソトレキセート週一回投与の有効性が報告されています。
 また、治療抵抗例にはTNF阻害薬も試みられています(保険適応外)。眼病変に使われるシクロスポリンは禁忌とされ、神経症状の出現をみたら中止すべきです。
posted by be-chetto at 17:03| ベーチェット 病 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
日本のゲーム機
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。